『恋ひとすじに』 Christine (1958)

恋ひとすじに [DVD]

作品メモ

『夕なぎ』に続けてしばらくロミー・シュナイダー出演作をチェックしていこうと思っているのですが、「シシー」3部作はどうしましょうかね~
数年前にWOWOWで放送された時に見ただけであまり記憶に残りませんでしたし……。
ひとつだけメモるなら、3部作それぞれ最後は壮麗な音楽とともに大団円を迎えるのですが、最後の最後に流れたのがハイドン作曲の現ドイツ国歌のメロディ。
シシーはオーストリアの話のはず……と一瞬首をひねりましたが、現ドイツ国歌(ドイツの歌W)はかつてのオーストリア=ハンガリー帝国の国歌(神よ、皇帝フランツを守り給えW)のメロディを引き継いでいるとのことで、合点がいった次第。
そんなの常識でしょと言われたらそれまでですが、すみません、このサイトはその程度のレベルですのでお許しを。

で、「シシー」は省略してこの『恋ひとすじに』ですが、「シシー」でアイドルとなったロミー・シュナイダーが、お仕事の上でもプライベートでも大きく変化することになったきっかけの1本。

シュニッツラーの戯曲『恋愛三昧(Lieberei)』の映画化で、1933年にもドイツで映画化、その時はロミー・シュナイダーの母、マグダ・シュナイダーがヒロインを演じていました。
つまりは企画モノといいますか話題作り的な香りも漂うわけですが、それはさておきこちらの『恋ひとすじに』は原題が「クリスティーネ」となっていて、ロミー演じるヒロインの名前が使われています。
彼女が恋する若い士官フランツにアラン・ドロン。男爵夫人といけない関係にあった彼は、クリスティーネと出会ってからはそちらとは縁を切ろうとしていたのですが……といった展開。

キャストは他に、男爵夫人レナにミシュリーヌ・プレール、友人の士官テオにジャン・クロード・ブリアリ。

またIMDbのキャストの中にクローディーヌ・オージェの名前がありました(クレジットなし)。
41年生まれですから単純計算で当時17歳、これが映画デビュー作の模様ですが、どこに出ていたのか確認できませんでした。

監督ピエール・ガスパール=ユイ、撮影クリスチャン・マトラ、音楽ジョルジュ・オーリック。

ロミー・シュナイダーとアラン・ドロン

ふたりが並ぶとこれはホントに美男美女、ロミーはまだ可愛らしいというところも残っていますが、制服姿のアラン・ドロンは整いすぎるわ美しすぎるわでまばゆいほど。男爵夫人がよろめいちゃうのも無理はありません。
リアルでもリプリーさながらの生い立ちで野心満々の新進俳優。
世間の荒波にもまれたことのないアイドル女優がこういった映画で共演してラブシーンも演じ長い時間を一緒に過ごせばどうなることか……。
クランクアップ後、アラン・ドロンの後を追いかけてひとりパリに向かうロミー。
翌年婚約し、『太陽がいっぱい』の冒頭でカメオ出演したりしていますが、一方でドイツ語圏での出演は激減。国際派女優としての活躍が始まることになります。

共演したのは、

映画では以上ですが、この他舞台で61年にテアトル・ド・パリでヴィスコンティ演出の『あわれ彼女は娼婦』に共演。兄と妹ながら愛しあってしまう禁断のカップルを演じています。
この舞台でヴィスコンティに徹底的に鍛えられ女優として開眼した彼女。今となっては写真やわずかな動画でしか伺い知るほかありませんが、見てみたかった気がします。

さらば美しき人 [DVD] そのままヴィスコンティが映画化してしまえば良かったのにと思いますが、実際の映画化はイタリア映画の『さらば美しき人』(1971)で、シャーロット・ランプリングがヒロインでした。

余談ですが、同じシャーロット・ランプリングの『さらば愛しき女よ』 Farewell, My Lovely (1975年)は邦題かぶりすぎですが、レイモンド・チャンドラーの有名タイトルを変えるわけにもいかず、致し方ないでしょうか。
そういえば邦題だけでなく中身もかぶっているような……

※12/6/5追記
milouさんに画像を提供していただきました。
(いつもありがとうございます♪)
昔パリの古本屋で買われた雑誌「Paris Theatre」の裏表紙だそうです。

自伝

ロミー・シュナイダー―恋ひとすじに (20世紀メモリアル) 「恋ひとすじに」とはなかなかロマンティックで良いタイトル。
自伝の邦題も『ロミー・シュナイダー―恋ひとすじに』となっていますが、原題は”Ich, Romy: Tagebuch eines Lebens” 。

この本はドイツで出版された自伝……と言いますか、彼女が残した日記やインタビュー、手記などを年代順に再構成したもの(編者レナーテ・ザイデル)。
出演作について本人がどんなふうに感じていたかを知る資料としても役立ちます。

ロケ地

IMDbではパリ近郊のスタジオのみ。

Studios de Boulogne-Billancourt/SFP – 2 Rue de Silly, Boulogne-Billancourt, Hauts-de-Seine, France (studio)

設定ではウィーンが舞台で、実際にウィーンやその近郊でも撮影されています。

OP

「1906年ウィーン」とテロップが出ます。

馬車がやってくる広場は、国会議事堂Wの前。

次のショットはすぐとなりの英雄広場(ヘルデンプラッツ Heldenplatz)Wで、こんなアングル。
この広場、躍動する馬にまたがって2人の英雄が向かい合っていますが、映画の背景に写っているのは北側の方のカール大公W

マップではこんな感じ。


大きな地図で見る

ピクニック

0:36頃、ダブルデートでピクニックの場面。
背景にお城のようなものが見えますが、ここはウィーン郊外の ラクセンブルク(Laxenburg)W。上記歴史地区から真南に15,6kmのところ。

背景の城は、フランツェンブルク(Franzensburg)Wというらしいです。

4人がいたのは、池を挟んで北側のところ。
アングル的にはこれが↓どんぴしゃり。

劇場

おそらくアン・デア・ウィーン劇場(Theater an der Wien)W

この場面、上述の国歌とともに登場したのは、当時の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世W
身につけている勲章がこの画像と同じです。

Photo from Wikipedia (public domain).

※13/9/8追記
もちろんシシーの夫であるわけで、このあたりも狙っているような……

資料

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