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『学生たちの道』 Le chemin des écoliers (1959)

学生たちの道 [DVD]

作品メモ

フランソワーズ・アルヌールをもう一本。
『女猫』の翌年、アラン・ドロンとの共演作です。
同じように占領下のパリの話ですが趣はだいぶ違っていて、それはひとえにアラン・ドロン演じる主人公アントワーヌのキャラのため。
勉学そっちのけで闇商売にかかりっきり、お金を儲けて彼女を楽しませることに青春を注ぎ込むという、とても占領下とは思えないチャラ男ぶりですが、何が悔しいって、こんなキャラなのにアラン・ドロンが演じると納得してしまうこと。
フィルモグラフィーでは、初々しかった『恋ひとすじに』(’58)の翌年、『お嬢さん、お手やわらかに!』(’59)に続く作品で、あの『太陽がいっぱい』(’60)のひとつ前となります。

サイボーグ009 フランソワーズ・アルヌール 1/6スケール塗装済み完成品 限定版(ハピネット/コトブキヤ) フランソワーズ・アルヌールは アントワーヌの恋人……というには親には紹介しづらいタイプの女性イヴェット役。
露出度が多めの場面ではちょうどこの003のフィギアのようなポーズをとったりもします(笑)。そういえば髪型も似てますね(笑笑)。
それはそれで有り難いのですが、もう少しキャラの描き方に工夫が欲しかったところでしょうか。
アラン・ドロンとの共演はこれだけ(『フランス式十戒』でも名前は並んでいますが、オムニバス映画で出演パートは別)。
売り出し中の二枚目俳優と人気女優を組み合わせるという形ですが、やはり作り手の軸足はアラン・ドロンの方にあったのかなあという気もします。

アントワーヌの友人ポールにジャン=クロード・ブリアリ。
その父テルスランにリノ・ヴァンチュラ。この次にドロンと共演するのが『冒険者たち』でしょうか?
アントワーヌの父親ミショーに、先日チェックしたばかりの『史上最大の作戦』で、ヘルメット姿でシャンパン開けていた町長役のブールヴィル。
その父親に秋波を送るオルガにサンドラ・ミーロ。

監督ミシェル・ボワロン。当サイト的には『OSS117/東京の切り札』。フィルモグラフィーを見ると他に『個人教授』あたりが記憶に残っている作品ですね。フランソワーズ・アルヌールとはこの1作のみ。アラン・ドロンとは『お嬢さんお手やわらかに!』に続いて。
原作マルセル・エイメ、撮影クリスチャン・マトラ、音楽ポール・ミスラキ。

今回手持ちのVHSでチェックしましたが、どうやらDVDも出ているようで初めて知りました。
日本でのフランソワーズ・アルヌールの人気の現れ……というよりはやはりアラン・ドロンのおかげですよね。

ロケ地

IMDbでは、

Studios de Boulogne, Avenue Jean-Baptiste Clément, Boulogne-Billancourt, Hauts-de-Seine, France

街路も含めてほとんどスタジオ撮影と思われます。

タイトルバック

※14/7/27追記

タイトルバックで静止画が続きますが、7枚目の橋とエッフェル塔の夜景は『ヘッドライト』でチェックしたばかりのオートゥイユ高架橋 (Viaduc d’Auteuil)W
66年に現在のガリリアーノ橋 (Pont du Garigliano)Wに架け替えられています。

場所はこちら↓

現在の眺め↓

もう一枚。

となるとその1枚前の煙突が並んだ風景も、『ヘッドライト』と同じ場所かもしれませんね。
詳しくは同エントリーをご覧ください → 『ヘッドライト』

運河沿いの道

0:35頃。
トラックを待って追いかけるこの場面が、数少ないスタジオ外での撮影。
セリフに「サンドニ」「運河」とありますので、そちらをチェック。
……といっても残念ながらそのものズバリの場所はわかりませんでした。

アントワーヌが身を潜めているショットで背景に見える鉄橋は、中央部分が高くなっているトラス型。筋交いは△ではなくX字型に入っています。

たとえばこちらの画像のような形ですが、映画に写ったものと微妙に違うのでここではないようです。
現在この場所はこういった感じ。

このように架け替えられてしまうと、画像から追究するのは難しいかと思います。

候補はいくつかありますが、たとえば上のSVのカメラ位置となっている橋はそのひとつ。
上に架かる高速道路は1967年に出来たようですので、状況証拠としては矛盾無し。

他に、

等々。

資料

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更新履歴

  • 2014/07/27 「タイトルバック」追加

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