プロ・スパイ来日
作品メモ
このところ続けている昔の日本を舞台にした外国映画シリーズ。
こちらはひとつ前のエントリー『サヨナラ』と同じ1957年の映画。
同じように日本が舞台で、同じように主演クラスがちゃんと来日してロケしています。
なのに日本では未公開でほとんど知られずじまい、映画賞とも無縁で監督もこれ一本きりという『サヨナラ』とは明暗くっきりの状態となっています。
来日したアメリカのエージェントが、駐日アメリカ高官暗殺計画を阻止するというスパイもの。
スパイものといっても『東京ファイル212』ほど社会派ではなく、かといって『007は二度死ぬ』(1967)ほど荒唐無稽で娯楽に徹しているわけでもなく、お話はどっちつかずで正直微妙。
また物語だけでなく、サスペンスやアクションの演出ももう少し工夫が欲しかったでしょうか。
2年前の『東京暗黒街・竹の家』同様20世紀フォックスのシネマスコープ作品。
アメリカ映画のワイド画面で捉えられた日本各地の風景や日本人の振るまいは、今の目線で見ると胸キュンとなったりもしますが、一方でやはり『東京暗黒街』同様「なんちゃって日本」的な部分が気になってしまうかもしれません。
そんなこんなが足を引っ張ってしまったのか、せっかくの日本ロケにもかかわらず日本では未公開。ビデオ化や放送もなかったようなので邦題はありません(便宜上エントリーには仮題のカタカナタイトルをつけました ※13/4/27追記 自分でも混乱してきたので、原題表記にしてみました)。
アメリカではVHSやDVDが出ていますので、そちらなら今からでも楽しむことができます。
キャスト&スタッフ
来日したエージェント、マーク・ファノン(Mark Fannon)にロバート・ワグナー。
カッコよかった『プロ・スパイ』(後述)よりさらに10年前とあって、ハンサム度数はハンパではありません。
空港勤務のティナ・ルーウェルン(Tina Llewellyn)にジョーン・コリンズ(Joan Collins)。少し珍しい姓はウェールズ出身という設定。
彼女はなんとなくアメリカ女優というイメージがありますが、イギリスの女優さんでした。
よからぬ事をたくらんでいるらしいジョージ・アンダーウッド(George Underwood)にエドモンド・オブライエン(Edmond O’Brien)。当サイト的には『ミクロの決死圏』の将軍役。
日本の諜報員ノビカ(Nobika)にSolly Nakamura。
クレジット無しの扱いですが、ルックスといい声といい、最近のエントリーでおなじみの中村哲さんと思われます。
「ノビカ」の漢字は不明。IMDbのクレジットで”Nobika”となっていますし、セリフでも「ノビ~カ」としか聞えません。
ティナのボーイフレンド、トニー・バレット(Tony Barrett)にケン・スコット(Ken Scott)。
標的となる大使にラリー・キーティング(Larry Keating)。
ノビカの幼い娘ココ(Koko)に、Reiko Oyama。IMDbでは他に出演作は見当たりません。「ココ」も漢字は不明。
監督はリチャード・L・ブリーン(Richard L. Breen)。本来は脚本家で、ロバート・ワグナーも出ていた『タイタニックの最後』(1953)でオスカー受賞。IMDbによるとアメリカ脚本家協会の初代会長だとか。監督作はこれ一本……。
脚本は同監督とウォルター・ライシュ。
撮影チャールズ・G・クラーク。
特撮L・B・アボット。
原作はジョン・P.マーカンド(John Phillips Marquand)。”Right You Are, Mr. Moto”
翻訳はされていませんし、私も未読。
「ミスター・モト」Wシリーズで翻訳本になっているのは、昔角川文庫で出ていた『天皇の密偵―ミスター・モトの冒険』ぐらいでしょうか。
ロバート・ワグナーはどう見てもモトさんではありませんが、役柄をアメリカ人に置き換えたのではなく、モトというキャラそのものをばっさりカットして脚色しているようです。
ロバート・ワグナー
この映画のツボのひとつは、若かりしロバート・ワグナーの姿をばっちり拝めるところ。
個人的にはテレビシリーズの『プロ・スパイ(スパイのライセンス)』Wで印象深い俳優です。
まだ少年時代(?)ご多分に漏れずジェリー・アンダーソンやアーウィン・アレン製作のSFものに夢中になっていましたが、それとは別にちょっと大人向きの海外ドラマの面白さを教えてくれたのが『プロ・スパイ』でした。
最近のドラマで言えば『ホワイトカラー』のマット・ボマーが超絶的な二枚目ぶりを発揮していますが(設定も似ているような気がする……)、『プロ・スパイ』のロバート・ワグナーも負けていなかったのでは??
カッコよかったオープニングはこちら↓
あれ、今見返すと『華麗なる賭け』が入ってたかも(汗)。
日本での放送では確か吹替えをされていた城達也さんのナレーションがかぶっていました。
「私は、プロ・スパイ」みたいな感じ。
アメリカではDVDセットが出ているようですが、城達也さんの声でなじんでいるので買う気が起きません。
『ストップオーバー・トウキョウ』はさらに一回り若い彼の姿を拝めるわけでして、日本でせめて衛星などで放送してくれないものかと思います。できれば『プロ・スパイ』とセットで♪
こちら↓は、ソースはわかりませんが『サヨナラ』のマーロン・ブランドと『ストップオーバー・トウキョウ』のロバート・ワグナーの撮影風景。『ストップ~』はクライマックスシーンの撮影ですね。
サインもらっていた子供たちも、もう還暦過ぎてるはずですね~ 🙂
ロケ地
IMDbでは、
Kyoto, Japan
Tokyo, Japan
とまあそりゃそうなんですけど、ほぼ役に立たんなあ……といった感じ。
設定では東京にストップオーバーですが、その後は京都に行ったりしていて、日本はとても狭いことになっています。
完全未公開作品ということで、以下物語をご紹介しながらロケ地をチェックしていきたいと思います。
米国大使館
高官はambassadorではなくthe United States High Commissionerという肩書き。
占領下ではなくなった本土で「高等弁務官」はないと思いますので、このエントリーでは単に「大使」と表現することにします。適切な訳語があったらぜひ教えてください。
外観の建物は琵琶湖ホテル本館(当時)、現在のびわ湖大津館W。
ずらり並んで大使にお願い事をする日本人。
このたび世界平和を祈念してモニュメントを建立するのでありますが、式典では日本の駅伝(リレー)チームが聖火を掲げて各地を回ってくるので、閣下におかれましてはぜひ最後にそれを受け取って聖火台に点火していただければ恐悦至極……といった内容。
別の場所。後述のギャラリー2階です。
そのことを伝えるニュースを聞きながら恰幅のいい男(後でアンダーウッドと判明)が電話をとります。
普通の会社名を名乗りますが、どうやら何かをたくらんでいる様子。
タイトルバック
モニュメントとなる仏像のレプリカがずっと映し出されますが、実物(後述)と比べて明らかに日本色が薄れ、大陸色、あるいは欧米人がイメージするオリエンタル色が強まっています。
空港
『サヨナラ』でもはっきり写った羽田空港旧ターミナル。
送迎デッキやエプロンはここ。
到着した日本航空の4発プロペラ機。鶴のマークはまだありません。
背景の煙突はここ。
韓国便へ乗り換えようとしたマーク。書類の不備で止められ、ストップオーバーとなります。
それでタイトルが「ストップオーバー・東京」。
その様子をデッキから見ている日本人(後でノビカと判明)。さらにその日本人をマークするアンダーウッド……。
日本航空のカウンターに行くと、係員ディナがてきぱきと処理してくれました。
マークは表向きは設計士として入国するようです。
帝国ホテルを薦められましたが、知人に聞いたという別のホテルを希望します。
タクシーが行く街角
門
門をくぐってくるタクシー。
東京、芝大門の交差点。
タクシーは増上寺の方からやってきます(カメラ西向き)。
お堀端
ホテル
タクシーが到着したのは立派なホテル。
これは奈良市内にある奈良ホテルWですね。
タクシーで東京から奈良までいくらかかるの? とかその手の突っ込みをしているとキリがない映画です。
奈良ホテル
http://www.narahotel.co.jp/
20年ぐらい前に泊まったことがありますが、今回画像を拾っていたらまた行きたくなってしまいました。
泊まるなら雰囲気のある旧館の方がお奨め。
オフィシャルサイトで沿革を見ますと、マーロン・ブランドが『八月十五夜の茶屋』出演の際に宿泊したと書かれてあります(映画にこのホテルが登場しているわけではありません)。
『サヨナラ』の時はどこに泊まったのでしょうね。
http://www.narahotel.co.jp/story/history.html
部屋に入ったマークは、荷物にいつのまにかゴルフバッグが混じっていることに気づきます。
通関の際もずっと手放さなかった数冊の雑誌をその中に入れたマーク。ポケットから書類を出して燃やします。
どうやら書類の不備はわざとで、初めからストップオーバーするつもりだった様子。
ゴルフ場
0:10
絵に描いたような富士山……
特撮はL・B・アボットです。
マークはここで日本の諜報員ノビカ(Nobika)と会います。
今回の敵は東側のようで、暗殺がからんでいるようですが、ノビカは詳しくは語りません。
ゴルフバッグを何気なく交換して、いったん別れます。
近くで観察していたのはまたしてもアンダーウッド。
鳥居と橋
0:18。
アンダーウッドの車がやってくるところ。
『サヨナラ』で小さく見えていた平安神宮の大鳥居。
This work is licensed under a Creative Commons Attribution 2.0 Generic License.(CC BY 2.0)
車が停まった場所は今はもう建て替えられています。
設定では、1階が古美術のギャラリーで、2階がPACIFIC COAL & IRON CO.という会社(=冒頭男が名乗った会社名)。
秘書との会話で初めて男の名前がアンダーウッドだとわかります。
奥にいた怪しい雰囲気の男と話しますが、アメリカの防諜が関わってきたことを苦々しく思っている様子。
この1階のギャラリーは、セットではなく京都に実在したギャラリーのようです(詳しくは調査中)。
- 地理院地図・電子国土Web(1961-64) ……※15/8/13追記
ホテルのロビー
階段を降りてくるマーク。
ホンモノの奈良ホテルか、模して作ったセットかわかりませんが、雰囲気は良く出ています。
ティナと再会しますが、残念ながら彼女にはトニーという連れがいました。お互いにぎくり。知り合いです。
そんな様子を客を装って伺う目線あり。
ノビカがゴルフ場で言っていた通り、そこかしこに敵の姿があるようです。
夜の街
八重洲ホテルや髙島屋のネオンが重なり合います。
『ブレードランナー』の先駆け?
盛り場
店の構えは完全に和風の飲み屋さんですが、入口には「ペンギン」と書かれた提灯と、ペンギンが描かれた看板。
お帰りの際は、ホテルのドアマンのような格好の男が恭しくお辞儀してくれます。
このあたり「なんちゃって日本」好調♪
ティナを先に帰したトニーの前にマークが現れます。
2人は同業でした。
そのまま近くの銭湯に入ります。日本といったらお風呂が基本。「なんちゃって日本」いよいよ絶好調♪♪
サウナで密談する2人。
トニーもノビカが暗殺に関する情報をつかんでいたことを知っていました。どうやらターゲットは大使。
トニーが出ると、潜んでいたアンダーウッドが部屋をロックし、サウナの温度を上げてしまいます。
ばったり倒れるマーク。
気がつくとそこはホテルの部屋。サウナの係が危ういところで気づいて、ホテルまで運んできたのでした。
書類が整ったと知らせに来たティナに、マークは出発しないと告げます。驚くティナ。
そこへノビカから長距離電話が。
電話ボックス
0:30頃。
最初からフラグ立ちまくりだったノビカさん、何かを告げようとしてここで退場です。
電話ボックスがあったのは、橋のたもと。
川幅はさほど広くなく、橋の幅も車一台がやっと。
向こう岸には石垣と白い土塀が伸びています。
KAMAKURA HAKONEなどと書かれた道路標識がありますので、そのあたりという設定でしょうか。
撮影場所は調査中。
最期の電話を取ったと言うことで、マークとティナは日本の警察に現場へ連れてこられます。
被害者が持っていた手紙からノビカの名前が日本の警察にも知られます。
ティナもトニーとの会話の中でノビカの名前を聞いたことがありました。でも被害者について知らぬ存ぜぬのマークを見て、日本の刑事に私も知らないと嘘をつきます。
とはいえ、重要参考人としてふたりは近くのホテルで足止めを食らうことになりました。
見晴らしの良い部屋
0:36。
五重塔を臨む見晴らしの良い部屋。
警察によって用意された部屋と言うことでしょうか。
撮影場所は、前のエントリー『サヨナラ』でも登場した東山の料亭、京大和。
具体的には送陽亭という建物の2階と思われます。
http://www.kyoyamato.com/build/index.html#souyou
- Google Maps
- Wikimapia
- 地理院地図・電子国土Web(1961-64) ……※15/8/13追記
角に下げられた吊り灯籠は、今でも映画と同じ形ですね。変わらない世界が素晴らしいです。
上から見ると、この建物が五重塔の方を向いていることがわかります。
五重塔は『サヨナラ』同様、八坂の塔(法観寺)W
マークはティナの力を借りて大使邸に電話を入れることができました。
出たのは大使夫人。大使は体調を崩して休んでいるとのこと。
直接話がしたいことを伝えました。
この場面ティナの日本語能力が役立ちましたが、よく聞いてみると、
もしもし、はいこみっしょなおねがいします
それしか言っていないような……
要人を出前のように呼び出す彼女も凄いですが、それをつないでしまう交換手もすごいです。
やっと落ち着いて会話する2人。
ティナはマークの妻の写真に気づきいろいろ聞いてきますが、実はこの写真はエージェントの身分を隠す擬装です。
逆にトニーのことを聞くと、彼とはなんでもないのよ、みたいに答えるティナ。いつもすぐに台湾に戻っちゃうし……。
マークはティナにトニーの台湾での連絡先を聞きます。
この場面、狭い和室でアングルも限られますが、なにげにジョーン・コリンズのスタイルの良さもしっかり捉えられていて、監督さんの演出もこれに関してはOK牧場。
身分照会が終わり、東京へ帰って良いことになった2人。
マークはティナに1人で帰ってくれないかと頼みます。
了解したティナは少し寂しそう。
夕刻、マークはあの電話ボックスから台湾のトニーへ電話して、ノビカがどこに住んでいたのかを聞きます。
日本の地名が思い出せない相手に、カマク~ラ、ハコ~ネ、アタ~ミ、オガ~ワ……と、電話ボックスの外にある道路標識を次々読み上げるマーク。
諜報員ふたりがかりで、とてもローテクな検索方法。
どうやらオガワのようです。
そこへ行き、あの雑誌を見つければ、何か手掛かりがつかめるかもしれません。
外に出るとあの日本の刑事が待っていました。
謝罪するとノビカが落としていた硬貨を手渡します。
ノビカの家
0:42頃。
マークが降り立ったのは緑豊かな川縁のバス停。
ここがオガ~ワでしょうか。
田園風景の中、ノビカの家を探し回ります。
撮影場所は調査中。どこにでもあるような山間の農村です。
この場面で流れる子供たちのじゃんけんの歌は、オリジナルでしょうか?
家の前にあるゴミ箱を次々漁っていくマーク。
いったい何軒目でしょうか(笑)、とうとうノビカに渡した土産のタバコの箱を見つけます。
立派な構えの家に入っていくと、可愛らしい着物姿の童女が英語で迎えてくれました。
名前はココ。ノビカの娘です。
母親は亡くなっていて、今は「ばあや」が面倒を見てくれているとのこと。
マークはノビカのことを言えずに、持ってきた硬貨をそっと貯金箱に入れるのでした。
その夜、ノビカの部屋であの雑誌を探していたマークは、ふと誰かの気配に気づきます。
ばっと障子を開けると、動揺した男が。
アンダーウッドと名乗るその男、ノビカのゴルフ仲間だと言い張って帰りますが、ココは見たことがない人だと言うのでした。
結局手掛かりが見つからないまま、翌日空港でティナにココを預けると、マークは大使邸に行きます。
懸命に危険を訴えますが、大使はとりあわず、カツラという客のために席を立ってしまいます。
カツラとは有名な彫刻家。冒頭のモニュメントも彼の作品です。
その夜ココの様子を見にティナのアパートに寄ったマーク。
なぜかチャイナドレス姿のティナ、といいますかジョーン・コリンズ。監督さんの演出ますますOK牧場。
彼女と思わずキスを交わしてしまいます。
ホテルに戻ってきたマーク。
カツラ主催の園遊会に参加しろという暗号メッセージを受け取りました。
パーティー
1:07。
園遊会の場面は、平安神宮神苑Wで撮影されています。
池の上の建物
泰平閣(橋殿)。
This work is licensed under a Creative Commons Attribution 2.0 Generic License.(CC BY 2.0)
池に面した建物
尚美館(貴賓館)。
This work is licensed under a Creative Commons Attribution 2.0 Generic License.(CC BY 2.0)
この建物へ客が次々上がっていくので一緒に混じっていくと、あのアンダーウッドも姿を見せていました。
正体を暴こうと話しかけたところで、マークは別の部屋にいた警視庁公安部のマサオ警部なる人物に呼び出されてしまいます。
ノビカの事件を捜査していた刑事も登場、ノビカが持っていた手紙は、大使夫人が書いたものだと言います。
探していた雑誌はノビカの遺体から抜き取って警察が持っていました。
ここで全員いったんパーティーに戻ります。このへんのお話の進め方はグズグズであまり上手くありません。
カツラがスピーチをしていますが、アンダーウッドの姿は消えていました。
式典会場
1:15。
宵闇迫る式典会場。そばに大きな湖が広がっています。
準備が整ったモニュメントの聖火台に一味がこっそり爆弾を仕掛けます。
最初このモニュメントはセットかと思いましたが、実在する場所と施設でした。
大津市膳所城(ぜぜじょう)跡公園Wにある英霊塔。
- Google Maps
- Bing Maps
- WikiMapia
- 地理院地図・電子国土Web(1961-64) ……※15/8/13追記
画像検索で琵琶湖周辺の仏像や記念碑を探して見つけることができました。
「膳所公園 英霊塔」で検索するといくつかのブログがヒットしますので、そこで確認できます。
こうしたブログがなかったら、今回到底この場所を見つけることができませんでした。ありがとうございます。
なお映画の設定ではここが聖火ランナーのゴール地点となっていますが、なんと現在実際にびわ湖大学駅伝のゴールとなっているようです。
話はふたたびマークと日本の警察。
マークはアンダーウッドの似顔絵を描かせて手配してもらいます。
あの雑誌からは、会社のリストが出てきました。その中に一味の隠れ蓑になっているものがありそうです。
これで一気に話が進むのかと思いきや、警視庁がリストにある企業を調べる間、マークはティナのアパートを訪れます。
再びロマンスの進行。そしてティナの三味線でココが富士山に降る雪を舞うという、なにもここでそれをやらなくても良いのにという展開。
そこへやってきたのは大使夫人。
夫人はノビカの死を知り、ショックを受けます。
大使と関わっていた会社をノビカが調べていたことを夫人は思い出します。それはあのリストにあった、PACIFIC COAL & IRON……
マークはギャラリーの2階にある例の会社に忍び込みます。
室内にいたアンダーウッドからはそれが丸見え。
ノビカの家でもそうでしたが、このあたりのサスペンスの組み立ては御世辞にも上手くなく、ほぼコントに近いものがあります。
侵入したマークは台湾から戻ってきたトニーと出くわします。
2人で書類を調べていると、アンダーウッドがピストルを構えて登場。
トニーの肩を撃って逃げますが、折しもかけつけた日本の警察に逮捕されます。
聖火リレー
1:30。
聖火をかざして各地をひた走るランナーたち。
実況アナウンサーが半島と言っていますが、どこの設定でしょう?
行進曲は「ワシントン・ポスト」♪
大仏
『東京暗黒街・竹の家』でも登場した鎌倉の大仏さま。
三門
これは京都の知恩院ですね。
ランナーたち、ワープの連続。
赤い鳥居
調査中。
※15/8/13追記
箱根でした。
ラスト
ここから先はラストのネタばれにつき折りたたみます。
……といったお話。
長らくのご清聴ありがとうございました。
ロケ地マップ
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関連記事
昔の日本が舞台の外国映画
- 『Mishima: A Life In Four Chapters』 Mishima: A Life In Four Chapters (1985)
- 『OSS117/東京の切り札』 Atout coeur à Tokyo pour O.S.S. 117 (1966)
- 『Stopover Tokyo』 Stopover Tokyo (1957)
- 『ゴースト・イン・京都』 The House Where Evil Dwells (1982)
- 『サヨナラ』 Sayonara (1957)
- 『ザ・ヤクザ』 The Yakuza (1974)
- 『トコリの橋』 The Bridges at Toko-Ri (1954)
- 『ブラック・レイン』 Black Rain (1989)
- 『モスクワわが愛』 Москва, любовь моя (1974)
- 『双頭の殺人鬼』 The Manster (1959)
- 『惑星ソラリス』 Солярис (1972)
- 『東京ジョー』 Tokyo Joe (1949)
- 『東京ファイル212』 Tokyo File 212 (1951)
- 『東京暗黒街・竹の家』 House of Bamboo (1955)
- 『歩け走るな!』Walk Don’t Run (1966)
- 『追撃機』 The Hunters (1958)
資料
更新履歴
- 2015/08/13 「赤い鳥居」追記。「見晴らしの良い部屋」「鳥居と橋」「式典会場」に地理院地図(電子国土Web)追加
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