目次
作品メモ
このところロシア・ソ連のロケ地を扱ってきましたが、ちょうどチャンネル銀河で『坂の上の雲』のロシアロケの回が再放送されたので、こちらもチェックしてみました。
日本国内のロケ地は、ドラマに関しては最強のこちらのサイトに詳しいので、このエントリーではパス。
ここでは、第5回「留学生」と第6回「日英同盟」で登場した海外のロケ地に絞っています。
年配の方なら「杉野は何処」でおなじみの広瀬武夫海軍大尉(当時)のエピソードで、ロシア、特にサンクトペテルブルクが多く登場。
さすがNHKの大作ドラマというべき堂々たる現地ロケや、美しいロシアの女性とのロマンスもあり、印象に残る回となっています。
このロシア側のヒロイン、アリアズナを演じたマリーナ・アレクサーンドロヴァ(Марина Александрова)Wさんは日本では他にこういった作品がソフト化されているようです。
- 『ホワイトアウト フローズン・リベンジ』 Прячься! (2010)
- 『ストリート・レーサー』 Стритрейсеры (2008)
- 『限界戦線』 Последний бронепоезд (2006)
- 『THE レジェンド 伝説の勇者』 Старинное предание (2003)
- 画像検索結果(笑)
この中で見たことがあるのは『THE レジェンド 伝説の勇者』ぐらいでしたが、確かに目を引くきれいな女優さんでした。 😛
ロケ地
例によって特に資料は用意せず、ウェブマップを頼りに画面とにらめっこでチェックしています。
間違えていたらごめんなさい。誤りのご指摘大歓迎です。
本を読みながら
第5回 0:44。
「サンクトペテルブルク」とテロップが出て、藤本隆宏さん演じる広瀬大尉が読書しながら歩いているところ。
宮殿広場W中央に建つ記念碑の側。
正面から捉えたショットで、背景の円蓋は広場からみて南西側にある聖イサアク寺院W。
なので広瀬が歩いているのは記念碑の北側。
続いて運河に架かるアーチの向こうを歩いて行きますが、広場の東側に位置するこの通り。
八代六郎少佐
片岡鶴太郎さん演じる八代六郎少佐が待っていたところ。
新エルミタージュWの玄関前。
これまでのエントリーで言えば、『ロシア・ハウス』や『チャイコフスキー』で登場しています。
そのあと2人が並んで歩くショットはすぐ南東側のこちら。カメラ南向き。
新エルミタージュ前の通りに向って歩いていますから、リアルなつながりとしてはおかしいことになります。
続く浮浪者がいる通りはその1ブロック先、広瀬大尉が本を読みながら歩いていた運河沿いの通り。
劇場
第5回 0:46
アリアズナやボリス・ビルキツキー(アルチョム・グリゴリエフ、Артём ГригорьевW)と出会った劇場は、こちらの中にあるもの。
モイカ宮殿(Дворец Юсуповых на Мойке、ユスポフ宮殿)W
http://yusupov-palace.ru/ru
皇帝を迎える前にインサートされる外観は別の場所。
ボリショイ・ドラマ劇場(Большой драматический театр имени Г. А. Товстоногова, «БДТ» “BDT” )W
ワシントンDC
アメリカのパートは全く判明しませんでした。
今回はサンクトペテルブルクに注力ということで。
舞踏会
第5回 0:54
内部は不明。セットのような気もしますがどうでしょう??
柔術を披露する場面の前に外観がインサートされますが、宮殿広場すぐ東側にあるこちらのコンサートホール正面であるように見えます(日本語は直訳。正しい表記ではないかもしれません)。
※16/12/26追記
舞踏会の場面は、上記モイカ宮殿の中のホールでした。
NHKで放送されたBBC版『戦争と平和』で、Ep5に登場した舞踏会が同じ場所であることに気づき、チェックし直してわかりました。
画像ではたとえばこちら↓
アリアズナと散策
第5回 1:19。
アリアズナと散策する場面。
「サンクトペテルブルク」とテロップが出るのは、ピョートル大帝の像と聖イサアク大聖堂。
散策する公園のような場所は不明。調査中。
この場面、最後にしょぼんとするボリスを挟んで建物越しに教会の塔が見えるショットでしめくくられますが、場所はこちら(カメラ北向き)。
教会は、ニコライの海の聖堂(Никольский морской собор)W。
教会の役割とドラマの内容を考えると、ただ景色を撮したのではない意味深なショットかと思います。
ロンドン王立海軍大学
ここから第6回をチェック。
0:05。
秋山と広瀬がやってきたのはこの回廊↓
ホール(SV)↓
- Google Maps(SV) ……お食事会(汗)はここ。上のSVの奥。
- WikiMapia
朝焼け
第6回 0:35
さすがに場所の特定は無理でしょうか。
アリアズナと広瀬のキーワード、「グマナスティ」は«гуманность»(グマーナスチ)。英語なら”humanity”。
馬車が横切る宮殿
第6回 0:48。
加藤剛さん演じる伊藤博文を乗せた馬車が通り過ぎる宮殿前。
アリアズナがいたのはこちらの広告塔のそば。
大蔵大臣
第6回 0:50。
大蔵大臣ウィッテと会うところ。
調査中。
ロシア皇帝ニコライ二世
第6回 0:55。
この場面はロシアロケ最大のクライマックスではないでしょうか?
ホンモノのこちらで撮影。雪景色もカメラも見事でした。
通されたのは金ピカの大広間↓
お食事会(汗再)はこちらのダイニングルーム。
右の画像の位置にテーブルを置いて撮影したと思われます。
この宮殿内、映画撮影に使えるんですね。ちょっとびっくり。
他の場所も「居ながら」にして見学したいところですが、残念ながらインドアストリートビューが使えるのは現在(2014年5月)こちらだけ↓
巡洋艦アヴローラ(参考)
バルチック艦隊のこちらの船は、現在サンクトペテルブルクで係留され見学できるようです。
SVで見ると観光バスが連なっていますね。
戦艦三笠(参考)
こちらは横須賀市。
ロケ地マップ
サンクトペテルブルクで撮影された映画。
(他の地域の撮影ポイントは、『坂の上の雲』以外は省略しています)
- レンフィルム
- 『戦争と平和』 Война и мир (1965-67)
- 『ホワイトナイツ/白夜』 White Nights (1985)
- 『坂の上の雲』 (2009-2011)
- 『小さい逃亡者』 (1966)
- 『チャイコフスキー』 Чайковский (1969)
- 『ロシア・ハウス』 The Russia House (1990)
より大きな地図で サンクトペテルブルクのロケ地 を表示
資料
関連記事
海外ロケを行った日本映画
- 『さらば夏の光』 (1968)
- 『ウィンディー』 (1984)
- 『エスパイ』 (1974)
- 『ブルークリスマス』 (1978)
- 『モスクワわが愛』 Москва, любовь моя (1974)
- 『世界を賭ける恋』 (1959)
- 『坂の上の雲』 (2009-2011)
- 『小さい逃亡者』 (1966)
- 『最後の恋、初めての恋』 (2003)
- 『東京⇔パリ 青春の条件』 (1970)
- 『熱砂の誓ひ』 (1940)
- 『白蘭の歌』 (1939)
- 『蘇州夜曲 (”支那の夜”より)』 (1940)
- 『闘牛に賭ける男』 (1960)
- 『雨のアムステルダム』 (1975)
更新履歴
- 2016/12/26 「舞踏会」追記
コメント